心臓血管センター内科
発作性心房細動に対する「ホットバルーン法」を行っています
当院では、発作性心房細動の方に「ホットバルーン法」を用いたアブレーションを行っております。
心房細動は、心臓の静脈の異常興奮が原因となっていることがわかっております。その90%が肺静脈起源とも言われています。薬剤抵抗性の心房細動の方や症状の強い方に対しては、将来の心機能低下を防ぐ目的と、心原性塞栓症の予防の目的でカテーテルアブレーションを行っています。カテーテルアブレーションにて肺静脈と左房間の心房筋の伝導を絶つこと(電気的肺静脈隔離)で心房細動の発症を防ぐことができます。
心房細動などの不整脈につきましては、[検査情報]ページもご参照ください。
従来はカテーテルを用いて、左心房と肺静脈の間の電気の流れを途絶させていましたが、近年は肺静脈の付け根に風船(バルーン)を押し当てて、肺静脈の入口の筋肉を変性させ、肺静脈からの異常な電気の拡散を止める方法があります。
当院では、風船を高周波電流で暖める方法「ホットバルーン法」を用いております。
この方法は日本で開発されたものです。下図のように風船を押し当てて、熱で肺静脈と左心房の間を変性させ、肺静脈からの異常な電気が心房に拡散できなくする仕組みです。
「ホットバルーン法」の治療は良好な成績を収めております。
心房細動が持続している方には現在のところ適応にはなりません。また肺静脈の形により不向きな方もおられます。
心房細動でお困りの方がおられましたら、当院心臓血管センター内科までご相談ください。